設立趣旨書

1 趣 旨
地球はいま世界規模の深刻な危機に直面しています。経済と社会の発展が環境に耐え切れないほどの重圧をかけているからです。非効率な生産と消費パターンが不公平な分配と相まって南北間の格差をいっそう広げています。もし先進国以外の地域が先進国並みの消費をしようとすれば、あと4個の地球が必要だと言われています。世界には生き延びるために必要な最低限のものすら、消費することが出来ない人たちがたくさんいます。私たちが恵まれていることを良く自覚して消費を考えなおす必要があります。

私たちは誰もが消費者です。私たちが今日身に付ける習慣は、将来の消費パターンをつくる上で重要な役割を果たします。消費者としての様々な選択が、市場や生活様式に与える影響はますます大きくなっています。それゆえに、現代の無駄の多い浪費的な消費パターンを持続可能な開発と歩調を合わせたものに切り替えていく努力をしていく中で、市民のひとりひとりの行動はますます注目されています。

今こそ私たちは、「自ら判断、選択、行動できる自立した消費者」になり、消費行動が社会や地球環境に影響を及ぼすことを自覚し、公正かつ持続可能な社会である「消費者市民社会」の実現に積極的に寄与しなくてはなりません。そのための「かしこい選択(スマート・セレクト)」ができる力を身に付ける必要があります。また、消費者教育の活動を通して身につく力は、「社会人基礎力」でもあります。大学生等の若い世代にキャリア教育を行うことで、若い世代が「社会人基礎力」を身に付け、そして社会に出ることで、次は社会の第一線で社会を良くしていく市民を養成できると考えています。

「学生団体スマセレ」ではこれまで若い世代に向けたワークショップやイベントなどの活動を様々な主体と連携して行ってきました。これらの活動は一定の成果を収め、活動への参加者も増えてきました。そこで今後は、これまでの活動を継続していきながら、若い世代はもちろん、全ての世代を巻き込み、全国的な活動へと広げていき、社会に貢献していきたいと考えています。

そのためには、まずは社会的に認められた公的な組織にし、多くの市民の方々に参画していただくために特定非営利活動法人格を取得することが最良の策と考えました。

引き続き、さらに様々な団体と連携し、1人でも多くの市民、そして社会に対してますます価値を提供し、消費者市民社会の実現と若者の社会人基礎力の養成を目指し、社会全体の利益の増進を図りたいと思います。

2 申請に至るまでの経過
平成28年3月 サークル団体「学生団体スマセレ」発足
平成29年12月 会員間で法人化の意思確認
平成29年12月 設立総会開催

平成29年12月17日

特定非営利活動法人スマセレ